原燃輸送株式会社

原子燃料等の輸送Q&A

Questions & Answers

輸送設備

専用運搬船と一般の貨物船とはどのようなところが違うのですか?

専用運搬船は、国の定めた特別な基準を満たしてつくられています。
使用済燃料運搬船および低レベル放射廃棄物運搬船に対しては、国が次のような特別要件を定め、運搬船の建造あるいは改造にあたり、国土交通省の審査を受けることになっています。

<主な特別要件>
二重船殻構造および耐衝突構造を備えること。
・固縛設備を設け、輸送物の移動や転倒防止措置を備えること。
・国際航海に従事する船舶に準じた非常用電源設備や航海設備および機関室消火設備を備えること。
・放射線管理設備を備えること。

更に使用済燃料運搬船は上記に加えて、

・輸送物の表面温度等を許容温度以下に保つ船倉冷却設備を備えること。
・火災時に船倉内に水を漲水する非常用漲水装置を備えること。

使用済燃料運搬船とはどのような船ですか?

使用済燃料運搬船は安全に使用済燃料輸送容器を運ぶことができます。

安全に航行します。
衝突や座礁をさけるため、自動衝突予防援助装置などの安全航行設備を備えています。また、万一の電力喪失時に備えて予備の発電装置を設置しています。
頑丈な構造になっています。
船底や船側を二重構造にするとともに、損傷時の復原性を高め、万一の衝突や座礁で船内に水が浸入しても沈みにくい構造にしています。
輸送容器を確実に固定します。
船体に大きな外力を受けても、輸送容器が移動、転倒しないよう、強固な固縛装置を備えています。
万一の災害にも備えています。
万一の火災に備えて広範囲に消火設備を備え、また、船倉内には船倉に水を張ることができる非常用漲水(ちょうすい)装置を備えています。
放射線を遮へいしています。
輸送容器を収納する船倉は、厚い鋼板やコンクリート等で囲み、放射線を十分に遮へいする構造にしています。

低レベル放射性廃棄物運搬船とはどのような船ですか?

低レベル放射性廃棄物運搬船は一度に輸送容器を最大432個(ドラム缶3,456本)を運ぶことができます。

安全に航行します。
衝突や座礁をさけるため、自動衝突援助予防装置や音響測深機などの安全航行設備を備えています。
頑丈な構造になっています。
船底や船側を二重構造にするなど、万一の衝突や座礁にも強い、頑丈な構造にしています。
放射線を遮へいします。
船倉を厚い鋼板やコンクリートで囲み、放射線を十分に遮へいする構造にしています。
安全・確実な荷役作業を行います。
発電所における安全・確実な荷役作業のために、コンピュータ制御の自動クレーンを装備しています。

使用済燃料輸送容器(キャスク)とはどのような容器ですか?

使用済燃料の強い放射能をしっかり閉じ込める、非常に頑丈な輸送容器です。
こちらのページでご紹介しています。

低レベル放射性廃棄物輸送容器とはどのような容器ですか?

頑丈な構造でドラム缶をしっかり固定します。
低レベル放射性廃棄物(ドラム缶)を安全に運ぶためにつくられた専用の輸送容器です。
ひとつの容器に8本のドラム缶を収納することができ、ドラム缶を保護しながらしっかり固定して安全に輸送できる構造となっています。
この容器は、「IP-2型輸送物の基準に係る承認書」を国土交通大臣から取得しています。

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